「チバニアン」国際学会決定

いよいよ決まりました!

ずっとずっと正式名称が決まらずに、国際学会の決定を首を長くして待っていたら
いよいよ発表がありました!!

また市原市に注目が集まりますね( ^∀^)
これを気に市原市の知名度が上がり、観光客が増えることを願っています☆

以下記事を抜粋———–

千葉県にあるおよそ77万年前の地層を地質学の国際的な基準に登録し、そこからおよそ12万年前までの地質学上の時代を「チバニアン」と命名することを国際学会が決めました。日本の地層が国際的な基準に登録されるのは初めてのことで、今後、高校の地学の教科書にも「チバニアン」の記載がみられることになりそうです。

千葉県市原市にあるおよそ77万年前の地層は、このころに地球の地磁気が逆転した痕跡を残していて、茨城大学や国立極地研究所などのグループは地球の一時代を代表する地質学の基準である「国際標準地」に登録するよう国際学会に申請していました。

17日、韓国で開かれた国際学会の理事会での投票の結果、登録が認められ、およそ77万年前から12万年前までの地質学上の時代を千葉県にちなんで「チバニアン」と名付けることが決まりました。

地質学では、地球のおよそ46億年の歴史を、「国際標準地」などを基準に117の時代に区分していますが、日本の地層を基準にして時代が決められたのは初めてです。

「チバニアン」の時代は、人類であるホモ・サピエンスが誕生した時期を含むなど地球の歴史の中でも重要な時期を含んでいて、今後、高校の地学の教科書にも「チバニアン」の記載がみられることになりそうです。

「チバニアン」とは

「チバニアン」は、ラテン語で「千葉時代」という意味で、77万4000年前から12万9000年前までの地質学上の時代を指します。

千葉県市原市で確認された地層を時代の境界の基準である「国際標準地」として登録して時代を定めたもので、これまでは「中期更新世」と呼ばれてきました。

基準となった地層は、77万4000年前に海底で堆積したもので、この地層の前後には、この時期に地球の地磁気が逆転するという特殊な現象の痕跡が残されていました。

地球には、方位磁石が反応するように、N極とS極がありますが、この地層の中の鉄を含む粒子の分析結果から地磁気が数千年をかけて向きを変え、逆転した様子が確認できたということです。

地磁気の逆転現象は、現在までの360万年の間に少なくとも15回あったと考えられていて、およそ77万年前の逆転は、その中で最後の逆転だということです。

地質学の専門家で作る国際学会である国際地質科学連合は、地球の歴史を117の地質時代に区分していて、その基準となる「国際標準地」の登録はヨーロッパや中国が多く、日本の地層が登録されるのは初めてのことになります。

「チバニアン」の時代は、氷河期と比較的温暖な間氷期が10万年単位で繰り返され、私たち人類であるホモ・サピエンスが誕生したとされるおよそ30万年前から20万年前も含まれる重要な時期で、今後、高校の地学の教科書にも「チバニアン」の記載がみられることになりそうです。

市原市役所では…

千葉県市原市のおよそ77万年前の地層が「国際標準地」に登録されることが決まったという知らせは、国際学会から報告を受けた研究グループから午後2時すぎ、市原市の担当課に電話で伝えられました。

市原市役所では、電話を受けた担当の職員が「決まりました」と声を上げると、周りにいた別の職員らが一斉に拍手をしたり握手したりして喜び合いました。

市原市ふるさと文化課の今泉敬士郎課長は「きょうの連絡が予定より遅れていたので少し心配しましたが、認定されてほっとしています」と話していました。

このあと研究者と電話でやり取りをした市原市の小出譲治市長は「おめでとうございます。市原市としてもしっかりやっていきます」と伝えたあとガッツポーズを見せていました。

申請リーダー「感極まります」

申請したグループのリーダーを務める茨城大学の岡田誠教授は「申請から2年半の間、本当にいろいろな事がありました。『チバニアン』が承認され、初めて日本の地名が地球史に刻まれることに感極まります。『チバニアン』を応援してくださったすべての方々に深く感謝申し上げます」とするコメントを発表しました。

見学者「感動」

研究グループの申請が行われて以来、現地には全国から多くの見学者が訪れるようになりました。市原市によりますと、現在は年間でおよそ3万人が見学に訪れるということです。

正式決定を前に、16日、初めて現地を訪れたという34歳の女性は「地球の歴史の一時代に日本の地名が付くことは初めてなのですごくうれしいし感動しています。すぐ目の前で古い地層が下から上まで連続的に重なっているのをみることができて、すてきな場所です」と話していました。

森田知事「新たな誇り」

千葉県の森田知事は「県民の新たな誇りであり千葉の魅力を世界に向けて発信できる絶好の機会となり大変うれしい。さまざまな形で活用されることを期待します」というコメントを出しました。

地元では住民らがガイドに

登録が正式に決まった一方で、地元では、すでに見学者の増加を見越した動きが始まっています。

地元に住む石井あゆみさん(62)は知り合いらに声をかけ、おととしの夏にボランティアガイドの団体を作りました。

地元の人や研究者らが時折訪れる程度だった地層が申請をきっかけに話題になり、見学者が増えてきたものの「説明がないと、地層の意義がよくわからない」という声があったことが、団体を設立したきっかけだということです。

このため、石井さんは、現地を案内して魅力を伝えたいと、博物館の学芸員や専門家などの助言を得ながら、わかりやすい案内のしかたを考え説明のための資料も作りました。

石井さんの呼びかけに応じてガイドのメンバーは現在およそ20人にまでなりましたが、「国際標準地」に登録されるとさらに見学に訪れる人が増えると見込まれることから、16日も新たにガイドに協力してもらえる人を募って研修会が開かれていました。

石井さんは「教科書で出てきたジュラ紀や白亜紀と同じレベルのものが地元にあったというのがとても感動的で、不思議な感覚です。地域興しにつながればいいですし、子どもたちが地層に感動して自分たちも研究しようかなという気持ちになってくれれば、ロマンが広がってうれしいです」と話していました。

地層にちなんだお菓子も登場!

チバニアンブームを盛り上げようと、地元では地層にちなんだ土産物も相次いで開発されています。

千葉県市原市の食品製造会社は、チバニアンで地元を盛り上げたいと市と相談を重ね、千葉県の特産品であるピーナツを使ったお菓子を開発、販売しています。

商品はピーナツを砂糖でコーティングして、3つの色をつけています。

一見すると普通の豆菓子ですが黄色は抹茶味、緑色はイチゴ味、ピンクはバナナ味と見た目と違う風味になっているのが特徴です。

「味を『逆転』」させることで地層の最大の特徴である「磁場の逆転」をPRしようという開発メンバーのアイデアから生まれました。

黄色いピーナツを試食した女性は、抹茶の味に少し驚いた様子で「おもしろいアイデアですね。こういうお菓子で千葉をどんどん盛り上げていってほしいです」と話していました。

会社では、それぞれの色ごとに分けて3列にうまく並べることで、地層に見立てて楽しんでもらうことも期待しているということです。店長の伊藤亮平さんは「お菓子を食べながら若い方からお年寄りまで一緒に楽しんでもらいたいです」と話していました。
 
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200117/k10012249251000.html
NHK NEWS WEBより

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